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習志野市消防本部で感謝状贈呈式 新習志野駅で人命救助

左から 新習志野駅員代表、星さん、中島さん、習志野市消防署所長

左から 新習志野駅員代表、星さん、中島さん、習志野市消防署所長

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 習志野市消防本部(習志野市鷺沼2)で5月22日に感謝状贈呈式が行われ、中島純子(すみこ)さん、新浦安営業統括センター副所長の星洋平さん、新習志野駅駅員が表彰された。

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 表彰は、2月にJR武蔵野線の電車内で発生した急病人の人命救助に対するもの。海浜幕張駅発府中本町行きの電車内で男性が倒れ、新習志野駅で停車した時には心肺停止状態になっていた。偶然乗り合わせた中島さんが同じく乗り合わせた看護師の指導の下、胸骨圧迫を施し、同駅で勤務していた星さんがAEDを持ってきて救命処置を続けたところ心肺再開。その後、駅員から救急隊院に男性を受け渡し、救急搬送した。搬送された男性は社会復帰できるほどに回復した。

 人命救助について、中島さんは「周りの人が『AED持ってきて』と呼びかけているのを聞いて車内で急病人が出たと気づいた。私は千葉市の消防団に所属して、そこで年2回の救命訓練で胸骨圧迫の講習を受けていることもあり、別の方に男性を支えてもらいながら胸骨圧迫を行った。訓練時は圧迫すると押した分だけ戻ってくるのだが、今回は圧迫しても戻ってくる感触がなく、『これでいいのか』と不安になったが、看護師の方が『それでいいので続けて』と声をかけてくれたのでやり通せた。男性が社会復帰できたと聞いて安心しているし、鳥肌が立つぐらい感動した」と話す。

 星さんは「駅で非常停止ボタンが押されたことを受けてホームに行き、現場を確認し、『ここは電車遅らせても救命措置を取らなければ』と判断した。この状況で一番安全なのは胸骨圧迫を施してAEDを使うことだと判断し、実行した。中島さん、看護師の方、駅員でチームになったから男性の命が助かった。一人だったらできなかった」と振り返る。

 「今回の状況で一番良かったのは、ホーム上に設置されている黄色字に赤い非常停止ボタンを押したこと。押されると、基本的に近くにいる駅員、乗務員に必ず伝わるので異変を察知できる。その後は我々も全力を尽くして、安全のために最善の行動を取ることができる」とも。「近くに医療従事者や、中島さんのように心得のある方がいたら、ぜひ協力していただきたい。今後、今回のような場面に遭遇することがあったら、まず落ち着いて非常停止ボタンを押してほしい」と呼びかける。

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