
小学生向けのワークショップ「夏休み自由研究応援! 植物の色で科学&アート体験!」が8月3日、習志野のレンタルスペース「ハッピースペースたまりば」(習志野市実籾5)で開催された。
講師は、日本大学大学院生産工学研究科2年の田中虎南(こなん)さん。応用分子化学を専攻している。在学中に任意団体「ALBL」を立ち上げ、習志野市内で小中学生の教育に関わる活動に取り組んでいる。
ワークショップでは参加者は染め物を作るだけでなく、植物色素が布に定着する仕組みについて学んだ。科学的な原理の解説を通して「子どもたちの『なぜ』という探究心を育む内容となっている」という。完成した作品は持ち帰ることができ、体験から発見、考察へと発展させ、夏休みの自由研究に活用できる。
布全体を染めるだけでなく、ビー玉で染液を使った模様をつけたり、手を浸して手形を染めたりする参加者も。自由な発想による作品が完成し、田中さんは「僕も勉強になった。子どもたちの発想力には驚かされた」と振り返る。
参加した小学2年の原田夕さんは「白い布がいろいろな色に染まって楽しかった。縛ったりしたところが模様になってびっくりした」と話す。保護者の原田良美さんは「昨年、花を使った色水の自由研究をしていたので、色に興味があるのかなと思い楽しみに参加した」と言い、「自宅でもできる材料とのことだったが、部屋の汚れなどが気になって家では思い切りさせてあげられない。ここではのびのびと体験させてもらえて、とても良かった」と振り返る。
自由研究として提出するかどうかは本人次第としながらも「講師が用意してくれた振り返りシートを活用して、何らかの学びにつながればうれしい」と話した。
田中さんは「理科の魅力の一つは『なぜ』がまだ解決されていないこと。子どもたちには、その『なぜ』を追いかける楽しさを体験してほしい。親も一緒にその疑問に向き合ってもらえたら」と話す。
ワークショップ後も、自由研究としてまとめる過程をサポートするなど、継続的な学びの支援も行うという。
次回のワークショップは8月24日、同所で開催予定。定員は6組。現在、田中さんのインスタグラムアカウントで参加申し込みを受け付けている。