習志野文化ホール(習志野市谷津1)のパイプオルガンの一時的な取り外しが1月5日に始まった。1カ月ほどの取り外し作業の後、オーバーホールを行う。
習志野文化ホールにオーケストラと共演も可能な大型のパイプオルガンが設置されたのは、1978(昭和53)年12月。日本の公共ホール初の出来事だった。同ホールは2023年3月をもって長期休館に入っている。JR津田沼駅南口の再開発事業は当初、ホールの再整備も計画していたが、主に建設費の高騰といった社会情勢により現在は一時中断しており、施工者側は旧「モリシア津田沼」の今後の方向性を本年度中に示すとしている。
習志野市は、商業施設の部分的な再開となった場合に、併設の習志野文化ホールの再開も併せて進めたい考えを示す。ホールの大規模改修工事を見据えた暫定的な再開期間を2028年度中から10年ほどとし、パイプオルガンの再設置はその時期に合わせて検討される。大規模改修工事については、2026年度中の契約締結を想定している。
パイプオルガンの再設置に向けたオーバーホールを担うのは、GARNIER ORGANUM(ガルニエ オルガヌム)社。大小合わせて3512本のパイプ一本ずつをブラッシングし、今日に至る長年の古いほこりを丁寧に取り除く。専務のガルニエ・マテューさんは「オルガンは不思議な楽器。誕生日はあるけれど葬式の日がないと言われるくらい、日頃のメンテナンスやオーバーホールを続けていれば、次の世代へと長きにわたり伝えていける。『モノではなく文化財』という考えが大事。クラウドファンディングに参加した方々の気持ちがこもった習志野のオルガンを、守っていける手伝いができたらうれしい」と話す。
習志野市は今回のパイプオルガン取り外しと保管に伴う費用を、2024年10月に実施したクラウドファンディングで集まった約8,700万円の支援金から支出する。