
習志野市香澄公園(習志野市香澄5)内の「香り広場」でジャコウフジが満開となり、現在、見頃を迎えている。
同園は、習志野緑地の一つ。樹林地と芝生の広場があり、じゃぶじゃぶ池や水路、野外炉を設けるほか、バーベキューができるなど多様なレクリエーション機能を備える。
「爽やかな香りを楽しめる樹木や草花などを集めた広場」という「香りの広場」。四季折々の植物について解説する案内板があり、葉の形や樹皮、樹形の特徴を学びながら観察することができる。目の不自由な人のために点字案内板も設置している。
ジャコウフジはマメ科のツル植物。フジと中国原産のシナフジの交雑種で、花が白色で、一般的なフジよりも開花時期が早く、強い香りを放つのが特徴。花房の長さはおよそ30センチ。ジャコウジカの香のうから得られる香水の原料ともされる麝香(じゃこう)に似た香りが名前の由来。バニラのような、甘くて爽やかな香りで、藤の中でも香りが高く評価されている。アーチの下をくぐると強い香りがし、足を止めて花の前で写真を撮る人の姿も多く見られる。
花を鑑賞していた習志野市在住の60代女性は「満開のジャコウフジの柔らかな白い花房が風に揺れる様子と、漂う甘い香りで心がほっと和んだ。これから紫色のフジの見頃になるのと、5月中旬には花菖蒲(しょうぶ)園のハナショウブが開花し始めるのがとても楽しみ」と話す。
ジャコウフジの見頃は4月下旬から5月上旬まで。