
NPO法人「生き方応援団ララ」理事長・山田賢明さんによる歌と語りのイベント「小えん会」が5月3日、習志野市実籾のレンタルスペース「ハッピースペースたまりば」(習志野市実籾5)で開催された。
シンガー・ソングライター、俳優、ボイストレーナー、上級心理カウンセラー、カラーセラピストなど多彩な肩書を持つ山田さん。自身も、うつ病や自律神経失調症などを経験し、「多くの遠回り、多くの傷を持ち、多くを願い、歩んできた人には他の人にはない輝きがある。人は可能性に満ちている」という信念の下、「本当の意味で人を後押しする場所として『日中一時支援事業所ララホーム』を運営している」という。
過去、イベントに参加した齋藤玉枝さんが山田さんの思いに感銘を受け、自身の活動拠点である習志野でも開いてほしいと依頼し、今回のイベントが実現した。齋藤さんは「飾らない言葉と、常にフラットな気持ちで率直な疑問に向き合い、言葉にできない部分を歌にして伝えてくれる。そして、家族を何よりも大切にしている。そんな山田さんだからこそ届けられる思いがあり、それが確実に誰かの心に響く。悩みを抱えている人、自分の夢に向かって進んでいる人、一人でも多くの人に山田さんに触れてもらいたいと思い、『小えん会』を企画した」と話す。
山田さんはイベント全体を通して「精神疾患って何だろう? 健常者って何だろう? 何が違うのか?」という問いを投げかけた。歌と語りを織り交ぜながら進行し、「二人三脚」「いってごらん」などのオリジナルソングに加え、「糸」「いのちの歌」などのカバー曲も、ギター伴奏とともに歌った。
終了後には、山田さんを囲んで交流会も開催。イベントの感想のほか、自身の病とどう向き合っていけばいいかなど、具体的な質疑応答も交わされた。
参加した原田良美さんは「よっしーさん(山田さんのニックネーム)の話と歌を聞きながら、子育てが特につらかった頃の心境を思い出した。当時はとても苦しかったが、あの時のつらさがあったから、今、協力し合える家族の形にたどり着いたのだと、家族のありがたさをしみじみと感じた」と振り返った。
次回開催は11月1日を予定する。