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習志野市秋津小で実践的な防災学習 消火・給水・引き渡し訓練も

習志野市立秋津小学校外観

習志野市立秋津小学校外観

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 習志野市立秋津小学校(習志野市秋津3)で9月5日、総合防災訓練が行われた。

消化体験

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 訓練は「防災の日」に合わせて行われ、全校児童と教職員、地域住民や関係団体が参加した。当日は台風第15号の接近により荒天の中での実施となり、現実に近い状況で命を守る行動を学ぶ訓練となった。

 訓練は3部構成で、第1部の防災体験では、千葉県企業局や地域団体MAP、防災コミュニティネットワークなどの団体が協力し、自分の命を守る行動を取る力を育てることを重視した煙体験や防災遊び「あそぼうさい」、防災グッズ作り、消火・給水体験などを実施した。消火体験を行った5年の男子児童は「消火器が重くてノズルのコントロールが難しかったが、慣れてきたら的に当てられるようになった」と振り返った。給水体験では2年の女子児童が10リットルの水を持ち「指がちぎれそう」と話し、実際に自分が運べる量を確認した。

 第2部では、非常時の食事の備えの大切さを学ぶため、6年生がアルファ化米を全校児童分調理した。児童らは防災時の食べ物についての放送を聞きながら防災給食を食べた。

 第3部では震度6強の地震を想定し、行方不明者やけが人、校舎一部の破損を想定した本格的な訓練が行われた。学校災害対策本部を立ち上げ、学校災害対応マニュアルに沿って職員が役割を分担して対応を実践。最後には保護者への引き渡し訓練も行われ、大規模災害時の混乱を防ぐための手順を確認した。

 黒田みのり校長は「自分の命は自分で守るとともに、他者の命を思いやる心が大切。普段の学校生活の中で協力すること、思いやりを持って行動すること、人と人のつながりを大切にすることが、いざという時の力になる。防災教育は学校だけで完結するものではなく、家庭や地域と連携が不可欠。家庭でも非常時について話し合ってほしい。それが命を守る大切な一歩になる」と話した。

 今回のように3部構成で体系的に防災訓練を行うのは初めてであり、児童・家庭・地域が一体となって取り組む新たな試みとなった。同校では今後も防災教育を継続し、地域ぐるみで「命を守る力」を育てていく方針とのこと。

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