習志野市津田沼の裏路地にあるカフェ「BROWN SOUND COFFEE(ブラウンサウンドコーヒー)」(習志野市津田沼)。マルシェイベントをはじめさまざまなイベント出店をしているが、店舗でのライブイベント開催は今回が初めて。
今回、初となるライブイベントを開いた同店。今後のイベントや、カフェ×アーティストというコラボレーションについて、店主の息才鳩美(そくさいくるみ)さん、今回のライブイベントで演奏を披露したインディーロックバンド「ah!」のメンバーに話を聞いた。
ライブイベントの際用意された向かいの欧風料理店「欧風食堂タブリエ」のディナーボックス
同イベントは、以前ブラウンサウンドコーヒーが出店したイベント「にわのわアートクラフトフェア・チバ」で、「ah!」ボーカルの湊愛果さんの母・麻未さんがこけしを販売しており、その日に出会った習志野市内の瓦店「丸治瓦店」店主でブラウンサウンドコーヒーの常連客・小野真美子さんの紹介で、ライブイベントの開催が決定したという。
3人組インディーロックバンド「ah!」
「ah!」は、市川市を拠点に活動している3人組インディーロックバンド。メンバーはボーカルの湊愛果さん、ギターの渡辺明応さん、ベースのブライアン・ジョセフ・オルテガ・ウェルチさん。文字通り「あー!」と読むバンド名の由来は、「喜怒哀楽の全てを一言で表した」もの。
結成時のメンバーの渡辺明応さん(左)、湊愛果さん(右)
コンセプトには結成時のメンバーの明応さん、愛果さんの2人の自宅が歩いて5分ほどの近所だったことから「within 5 minutes(5分以内)」を掲げ、「聴いてくれた人たちにとって5分くらいの程よい距離感を感じてもらえたら」という思いを込める。
松戸で開催したイベントで2人の演奏を聴き、「僕もベースとして入れてください」と直談判した広島在住のベース担当・ブライアンさんが加わり、現在の3人体制に。市川市、松戸市、習志野市など千葉県内の各所にとどまらず、東京都内、鎌倉などでもライブ活動を行っている。
―カフェの空間でのライブはどうでしたか?
愛果 「カフェに行くと、おしゃれな人になった気分になれるから大好き。その日が特別な日になります。ブラウンさんで演奏できて、おしゃれなバンドのような気分になれました(笑)。外でやるライブに比べて、お客さんにもゆったりと聴いて楽しんでもらえると思います。外がだんだんと暗くなるにつれて店内の明るさが増して、いつもよりみんなの視線も近くて、熱くて、それを感じて燃えました。大汗!(笑)。あの日は本当に特別な日になりました」
明応 「お客さんがみんな温かくて、アットホームなライブができました。店の扉を開いてライブができたことで、地元のお客さんはもちろん、初めて来た方もほっとして楽しむことができたんじゃないかな」
ブライアン 「この店のデザインはとても素晴らしく、スタッフはとても親切で、温かい環境だった。ここでライブができて本当にうれしいよ」
―今後のブラウンサウンドコーヒーや、習志野市でのライブへの意気込みを教えてください
愛果 「前述しましたが、ah!はどんどんいろいろな場所へ、旅をするように音楽をしに行きたい、そしていろいろな人と場所と出会いたい、と思っています。初の習志野、津田沼でのライブは、私たちのその夢の一歩をまた進めさせてくれました。この出会いを大切に、またブラウンさんでもやらせていただきたいし、他の場所へも行ってみたいです。来年ですが、ユニテ(津田沼)という雑貨屋さんでのライブが決まっているので、またチェックしてください。ブラウンさん、ディナーを用意してくれたタブリエさん、そして紹介してくださった丸治瓦屋さんには、本当に感謝です」
ライブに訪れた、ボーカル・愛果さんの友人の水木乃々葉さんにも話を聞いた。
―今回のライブや、ライブ会場はどうでしたか?
「ah!のライブには何度か訪れたことがあるのですが、今回津田沼駅の近くにある雰囲気のいいカフェで開催するということを聞いて、参加してみようと思って来ました。ライブをきっかけにこの店に来たのですが、前にも1度来たことがあるなと思い出して…。これをきっかけにこのカフェにもまた訪れたいなと思います」
―ライブから、カフェの来店のきっかけにも。カフェから、アーティストを知るきっかけにも。
カフェで開催するライブだからこその相乗効果があるんですね。
ブラウンサウンドコーヒー店主の息才鳩美さんからもコメントをいただいた。
ー息才さん、今回のライブはどうでしたか?
「ここの常連さんからの誘いで実現したライブでした。こうした人と人のつながりで実現したことが幸せだな、と思いました」
―今回の「ah!」もですが、スタッフの方が着ているTシャツやグッズなどを
イラストレーターとコラボするなど、アーティストとのコラボレーションも多いですよね。
コラボレーションについて、どのように感じていますか?
「今回のライブは、われわれのことも、「ah!」さんのことも熟知している方がつなげてくださったご縁だったので、『うまくいかないわけがない』と、始める前から感じていました。これまでのコラボレーションも全て、当店と関わる人とのつながりで実現しています。そのためか、一つ一つの思い入れが深いものになっています。これからも、店で過ごす日々の出会いを大切にしていきたいです。」
―店での出会いがイベントやグッズという形になり、
そして次の出会いにもつながっているのですね。
「またここでライブ、やってほしいですね。やりましょうよ、愛果ちゃん」
2人は目を合わせてほほ笑む。