習志野の谷津干潟が「谷津干潟の日」の6月10日でラムサール条約登録30周年を迎えるのを記念して、「谷津干潟フェス」が2日間にわたり行われる。
埋め立てをしようとしていた湿地帯を保全しようという市民運動から、1993(平成5)年にラムサール条約登録に至った同所。条約は、イランのラムサールという都市で行われた「特に水鳥の生息地として国際的な重要な湿地帯に関する条約」のことで、水鳥の生息地だけではなく生活を支える重要な生態系として幅広く湿地帯を保全・再生を呼びかける「保全や再生」、生態系を維持しつつ、そこから得らえる恵みを継続的に活用する「ワイズユース」、これら交流、能力育成、教育、参加、普及啓発を推進促進する「交流、学習」の3つが条約の基盤となっている。
谷津干潟自然観察センター(習志野市秋津5)では30周年を迎えるに当たり、「都市と自然との共生を目指して」一人一人と谷津干潟の関わり合い、保全をどうしていくかを考えているという。
同センターを中心に行うフェスでは、10日は「谷津干潟の日セレモニー」「記念植樹」、谷津干潟で活動しているジュニアレンジャーによる「生きもの観察案内」、干潟の鳥や生き物を題材にしたオリジナルの「紙芝居上演」を行う。翌11日は、「人形劇」を行う。両日共、同センターと谷津商店街協同組合のコラボによる「谷津干潟&谷津干潟遊路クイズラリー」を実施。
センター前広場では市民参加による模擬店も数多く軒を連ね、干潟にほど近い「花の実園」や「あきつ園」「秋津コミュニティ」「香澄マルシェ」などが出店を予定。習志野のクラフトビールを取り扱う「むぎのいえ」は開催日に合わせたビールを販売予定。飲食物のほか、おもちゃやくじ引き、手作りグッズなども販売。合わせて約24店舗が出店予定。
同センターの小山文子さんは「一人一人が谷津干潟を通してできることを、自分事のように捉えてもらえる日になってほしい」と期待を込める。
開催時間は9時~17時。雨天決行。谷津干潟観察センターの入館は無料。