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習志野市、「私の歴史帳」配布始める 「終活を家族で話し合うきっかけに」

「私の歴史帳」と「私と家族の終活べんり帳」を持つ安達課長

「私の歴史帳」と「私と家族の終活べんり帳」を持つ安達課長

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 習志野市が昨年12月28日、「私の歴史帳(過去・現在・未来・エンディングノート)」の配布を始めた。

「65歳からはじめる 私と家族の終活べんり帳」(左)に対応している「私の歴史帳」

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 同帳は、昨年8月25日に習志野市と終活関連のサービスを提供する「鎌倉新書」(東京都中央区)が、「終活」に関わる連携協定を締結したことに基づき配布した。市民に、元気なうちに終末期の医療や相続の手続きなど「人生の終末」に備えてもらい、本人や家族らがもしもの時にも困らず過ごせるようにすることを目的にしているという。

 配布に先立ち、市は昨年11月、「65歳からはじめる 私と家族の終活べんり帳」を配布した。べんり帳は「モノの整理」「相続」「葬儀・お墓」「介護」「不動産」「おひとり様」の6項目について、基本情報ややるべき事、連絡先など、チェックシートを使い分かりやすくまとめたもの。鎌倉新書の提案をベースに、習志野市の地域性を加えて作成した。2000部用意したが1週間足らずで在庫がなくなり、市は現在、新たに印刷し対応している。

 同帳はべんり帳に対応しており、各項目の内容をノートに記入することで理解を深められるほか、各事例別に対応する市の相談窓口の連絡先も記載している。

 一般的なエンディングノートとは違う「私の歴史帳」という名称は、宮本泰介習志野市長の発案によるもの。「エンディングノートというと『人生の終わり方』のような印象を持たれてしまうかも。人生の歴史を振り返りまとめるということで、この名称の方が抵抗なく市民に受け入れてもらえるのでは」と提案し、決まったという。

 同市健康福祉部社会福祉課の安達幸希課長は「市民の皆さんから終活の相談を受ける中で、家族間の意思疎通が図れず望むような終活ができなかった事例をたくさん見てきた。終活べんり帳を見ながら『私の歴史帳』を作ることが、家族や親族と話し合うきっかけとなり、終活について互いの考えを知る機会にしてもらえれば」と期待を寄せる。

 希望者には市役所で配布する。

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