
同人誌「新京成電鉄 さよなら新京成・思い出の街 全24駅さんぽ」の増版が6月14日に決まった。
旧陸軍鉄道連隊の演習軌道の払い下げを受けた京成電鉄が1946(昭和21)年に津田沼~松戸間の事業認可を取得し、子会社として設立された新京成電鉄。松戸~京成津田沼間の26.5キロメートルの路線を営業していたが、4月1日に京成電鉄と新京成電鉄が合併、新京成線は京成電鉄「松戸線」となり、新京成電鉄は78年の歴史に幕を下ろした。
新京成の営業終了をしのび、著者の明里さんは市民プラザ大久保(習志野市大久保4)で「さよなら新京成 新京成思い出写真展」の展示会を開催。今回の冊子は同展示会の資料に加えて、明里さんが1995(平成7)年発行の「新京成電鉄沿線ガイド」を参考に全24駅で下車し、周辺を歩き、取材した情報もまとめる。各駅の歴史・史跡・商店街・老舗などをピックアップし、明里さんと明里さんが所属する「習志野の歴史を語る会」が編集し、新京成電鉄の了承を得て自費で制作したという。全101ページ。
同誌について、明里さんは「新京成電鉄が鉄道好きの方だけでなく、一般の方にとっても地域で愛される鉄道だったことを目の当たりにするうちに、習志野の歴史を語る会としても何か形に残せないかと同人誌を作ることにした」と振り返る。「テーマは新京成電鉄と共に歩んだ街。新京成電鉄の歴史、電車について深掘りした本はたくさんあるが、私が制作するなら、街視点で今の記録を残そうと思った」とも。
購入者が多く、発売日から1週間で増刷が決定したことについて、「予想はしていたが、新京成電鉄が地域に根差した電車であることをさらに実感した。沿線に住んでいる方、思い出がある方に手に取ってもらえたら」と呼びかける。
価格は2,000円。市民プラザ大久保、習志野スポーツ(大久保1)、BOOTHで扱う。