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習志野に隕石が飛来して5周年 まちおこしに一役

習志野市役所に展示されている習志野隕石のレプリカ

習志野市役所に展示されている習志野隕石のレプリカ

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 習志野市内に「習志野隕石(いんせき)」が落下して、7月2日で5年目を迎えた。

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 同隕石は2020年7月2日未明に関東地方で火球が目撃された後、習志野市内のマンションに落下。落下の衝撃で2つに割れた隕石の破片が発見され、「習志野隕石1号」と命名されたもの。国内では53番目、千葉県では1969(昭和44)年に芝山町の畑で見つかった「芝山隕石」以来、2番目に確認された隕石となる。重さは合わせて133グラム、長さは最大52ミリ。

 同年7月22日と10月25日にも船橋市で隕石が発見され、それぞれ「習志野隕石2号」「習志野隕石3号」と命名された。希ガスの分析により、太陽系が形成された46億年前の直後のものであること、各地の火球映像から火星と木星の間にある小惑星帯から来たことが判明している。

 現在、隕石は国立科学博物館日本館3階に展示されているが、習志野市では3Dプリンターで造形したレプリカの原型を粘土に埋め、シリコンゴムで型を作り、型にレジンキャスト(無発砲ウレタン樹脂)を流し込んで形を作り、塗装歴20年の職人が写真を見ながら一つ一つ手作業で着色し仕上げたものをレプリカとして制作し、市役所に展示している。

 この習志野隕石をきっかけに、バンド「MILQJAM(ミルクジャム)」の田所ヨシユキさんが作曲し、田所さんと習志野高校の同級生で、創業55年の老舗和菓子店「梅むら」(津田沼5)2代目店主の堀智弘さんが作詞して「ならしのいんせきのうた」が作られた。この曲を元にした盆踊りが作られると市内各所のイベントで披露され、4月には「ならしのいんせきのうた」の盆踊りをチームで競う「BON DANCE CONTEST2025」も開催された。

 習志野市の三代川雄哉市議会議員は「習志野に落ちてきた『習志野隕石』は、まさに宇宙からの贈り物。市民としても議員としても、この偶然をきっかけに、まちの魅力や学びがもっと広がれば」と期待を寄せる。

 市役所での展示時間は8時30分~17時。

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