
習志野市在住の作家・清水晴木さんがの作家デビュー10周年を記念した新作「永遠(とわ)猫の祝福」が8月28日、実業之日本社から出版された。
これまでに20作以上の著作を発表してきた清水さん。同作は「作家デビュー10周年記念著 渾身(こんしん)の最高傑作」と銘打ち、節目を飾る「記念碑的な一冊」になるという。
主題は「生き方と死に方」。清水さんは「人生には『良い生き方』『悪い死に方』があると言われることがあるが、本当の意味でどういう事なのだろうか」と考えたことが作品の出発点だと話す。着想の背景には、清水さんが18年間共に過ごした愛猫の存在があった。その猫が突然死んだ経験を機に「生き方と死に方」について深く考えるようになったという。長い人生を幸福に生きてきた人でも、最後の1日が不幸であっただけで「ひどい人生」と評価されてしまうのは違うのではないか。清水さんは「『見つめるべきはその人の生き方そのもの』という視点を物語に込めた」と話す。
物語の中心となるのは「永遠(とわ)猫」と呼ばれる猫のキャラクター。作中では「エル」と名付けられた雄の猫として登場し、400年を生き続ける存在として描く。永遠猫は人間の言葉を話し、生き方や死に方に悩む人々に言葉をかけ、導く役割を担う。
清水さんは「大切な人との別れに後悔を抱えている人や生き方に迷う人に読んでほしい」と話す。執筆過程では自身も何度も涙を流したと明かし、特に物語終盤の2つの重要な場面では、書き直す度に涙を流したという。
習志野市内に拠点を置き、地元のコワーキングスペース「i-Office TSUDANUMA」(習志野市津田沼1)で執筆を重ねた清水さん。同作には千葉県内の風景が多く登場し、「千葉に住む人には情景を思い浮かべながら読んでもらえる」と話す。「地元の風景を取り入れたことで、地域の読者にとっても親しみやすい物語となっている」とも。
将来的なメディア展開にも意欲を見せており、「映像化が実現すれば、作品に描かれた千葉の風景が『聖地巡礼』の対象となり、地域活性化につながる可能性もあるのでは」とアニメ化への期待も寄せる。
仕様は四六判。価格は1,870円。