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「小林写真館 100年前の写真帖」出版 習志野の当時の面影を今に

今回発行される「小林写真館 100年前の写真帖」

今回発行される「小林写真館 100年前の写真帖」

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 「小林写真館 100年前の写真帖」が6月1日、「習志野の歴史を語る会」から発行される。

「小林写真館 100年前の写真帖」出版 習志野の当時の面影を今に

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 小林写真館は明治時代に小林義治さんが下総津田沼町大久保字柴山(現、習志野市大久保)で陸軍相手に営んでいた写真館。「K」のイニシャルがある洋館の自宅の別棟には、馬にまたがった軍人を撮影するガラス張りの高い天井の17畳の撮影室があったという。終戦と同時に閉館したことと、戦後、同館にあった写真や撮影機材が米軍に没収されてしまい、戦後、小林さんの遺族の元には一枚も残らず、撮影した写真はしばらく見つかっていなかった。

 話を遺族から聞いた郷土史家の明里さんが同館の資料を集め始めたところ、近くの張替酒店(習志野市大久保1)から、「下総津田沼町大久保 小林写真館」の文字が印字された写真を発見した。習志野で活動する郷土史家・ひぐち誠さんからも同館の写真の提供が実現し、今回、当時の小林写真館が撮影した写真をまとめた本を出版することになった。

 写真は軍人が写っているものが多く、写真館で撮影した肖像画のようなものや馬にまたがったもの、家族らしき人たちと写っているものがあり、軍人以外にも和服を着た後ろを向いて顔を見せない女性や、旅団の敷地内での訓練の様子や張替酒店の建物など外で撮影したものもあり、当時の様子が伝わるものになっている。

 小林義治さんの孫の小林瑛示さんは出版に当たり、同館の図面を描いた。「図を描きながら、当時の大変なことをいろいろ思い出して懐かしくなった」と振り返る。

 同書を編集、執筆した明里さんは「資料を集める過程で洋館付き住宅の詳細が分かり、図面を描いてもらえたことで当時の写真館の全体像が見えてきた。写真のデザインやロゴマーク、洋館にKのイニシャルなど、当時としてはおしゃれな写真館だったと感じた。周辺の軍や商店にとっても大きな存在だったと思う。大久保に戦前、いくつも写真館が存在していたが、その資料が現存しているものは少なく貴重な一冊。もし資料や写真をお持ちの方がいたら教えてほしい」と情報提供も呼びかける。

 価格は800円。市民プラザ大久保(大久保3)、「いとなみ書店2.5」(千葉市稲毛区)で販売する。

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