京成実籾駅近くのアマチュアボクシングジム「Dスタ!」(習志野市実籾4)で10月26日、「ボクシング×健康祭り」が開催された。主催は習志野市出身で同ジムオーナーの元日本ウエルター級暫定王者・坂本大輔さん。
坂本さんは1981(昭和56)年8月6日、習志野市生まれ。習志野高校ボクシング部出身。ボクシングは、ボクシング部に入った高校2年のときに始めたという。全国選抜大会3位、インターハイ3位、国スポ2位の実績を収めた。2017(平成29)年に日本ウエルター級暫定王座を獲得し、翌年、37歳で引退した。現在は消防団活動にも従事している。
同ジムではボクシング技術だけでなく、「ボクシング&メンタル」を養うことをモットーに掲げている。20年以上のボクシングキャリアを生かし、現役時代の経験を基礎にした「感情コントロール」「感情の防災訓練プログラム」を独自に導入し、精神面もサポートしているという。
ジム開設の経緯について、坂本さんは「引退後、会社員を経て、やはり自分の得意分野を生かしたいと思いボクシングジムをと考えた。できるかどうか不安もあったが、1月にやろうと決め、4月にオープンした。みんなが応援してくれて今がある」と話す。「ジムを構えるならここしか考えていなかった。もともと祖父、父が経営していた木型の工場があった場所。地域を盛り上げながら、自身のジムもここから大きくしていきたい」と、地元へのこだわりを示した。
坂本さんは「大切なことを3つの言葉にするのが好き」といい、「成功を目指すなら失敗しなければいい。『失敗』の3要素は情報不足、思い込み、傲慢(ごうまん)。これを避けたらいい」と自身の哲学を明かす。
イベントでは、ミット打ちやサンドバッグ打ちの体験を行ったほか、お菓子のつかみ取りコーナー、健康相談などのブースを設けた。サンドバッグ打ちを初体験した高橋絆愛(はんな)さんは「初めてサンドバッグ打ちをして楽しかった。リズムをつけてパンチするのが気持ち良かった」と話していた。坂本さんの中学の同級生の父親・高橋裕紀さんは「たまたま通りかかったら話しかけられ、坂本君がジムを開設していて通い始めた。初日のトレーニングはきつかったが、継続することで体重が減り、おなか周りがへこんでズボンがはきやすくなった」と話す。
当日は、元サッカー日本代表の小林大悟さんをゲストに招き、「『夢』を語ろう! 未来に向けて」と題したトークイベントも対面とオンラインで開催した。同ジムでは今後も地域交流を深めるイベントを継続的に企画していくという。