習志野市が、市内で発見された隕石「習志野隕石(いんせき)1号」のレプリカを作成し常設展示するほか、市内各公民館で巡回展示している。市内の小中学校と高校へ配布も行う。
習志野隕石1号は2020年7月2日と4日に習志野市内で発見された隕石の破片。県内では1969(昭和44)年に芝山町の畑で見つかった「芝山隕石」以来51年ぶりの2つ目で、国内では53番目に確認された。太陽系が形成された46億年前の直後にでき、火星と木星の間にある小惑星帯から飛来したものと推測され、重さは合わせて133グラム、長さは最大52ミリ。
レプリカは3Dプリンターで造形したレプリカの原型を粘土に埋め、シリコンゴムで型を作り、型にレジンキャスト(無発砲ウレタン樹脂)を流し込んで制作。塗装歴20年職人が写真を見ながら一つ一つ手作業で着色し仕上げたもの。
市は、完成したレプリカを市立小学校16校と中学校7校、私立の東邦大学付属東邦中学校・高校に配布した。市役所では常設展示し、市内の公民館では巡回展示する。
袖ヶ浦公民館(袖ヶ浦2)で30日まで展示し、6月=谷津公民館(谷津4)、7月=新習志野公民館(秋津3)、8月=菊田公民館(津田沼7)の順で展示する。
習志野市政策経営部広報課の菊池美鈴さんは「生徒や教師には実際に、133グラム(重さの見本)を手で持って感じてほしいし、授業でも活用して宇宙や化学を少しでも身近に感じてほしい。先月からの展示で、隕石に興味を持って博物館に見に行く人も増えた」と話す。
市役所の展示は8時30分~17時。袖ヶ浦公民館の展示は9時~21時。月曜休館。