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貴重な自然が残る「習志野の森」 みどりの会メンバーが「守る」活動

習志野の森の内部

習志野の森の内部

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 習志野の市民団体「習志野みどりの会」のメンバーが5月15日、貴重な自然が残る「習志野の森」(習志野市泉町3)を守る活動を行った。

掃除を行った「習志野みどりの会」メンバー(右から2人目が森池正典さん)

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 習志野の森は広さが約1.1ヘクタールあり、公務員住宅地の中にある国有地。戦前の旧陸軍の第二騎兵旅団や陸軍習志野学校、戦後の千葉医科大学付属腐敗研究所(現・千葉大学真菌医学研究センター)を経て、公務員住宅地の一部となった。公務員住宅建設時に、森の消失に地域住民からの反対の声が上がり、現在の森として残っている。「習志野の森」の呼び名は、地域住民が当時名付けたものが定着している。

 研究所から公務員住宅建設までの約20年間、森がそのまま放置されていたことが幸いし、植物176種、昆虫136種、クモ36種、鳥類22種と多様な自然、生き物が残っている。特に在来種として貴重な関東タンポポや、近年千葉県レッドデータブックに掲載されているヤブサンザシ(カテゴリーB、重要保護生物)も見られる。

 この森では現在、森を守る作業の一環として清掃活動も行う月1回の巡回と、年4回の開放日のみ、市民の立ち入りが許されている。その際の管理を行うのは、1991(平成3)年に立ち上がった市民団体「習志野みどりの会」(設立当初は「みどりの会」)。地域住民や自然保護に関心のある人など、現在の会員は20人ほど。

 代表の森池正典さんは「コロナ前は近所にある学校の合唱部や茶道部、地域住民の方とイベントを行ったりしていたので、今年も秋には開催したい。森での体験を通して子どもたちに、自然への興味を持ってもらえたら。持続的な活動で森を守っていきたいので、新しいメンバーが増えるとうれしい」と話す。

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