習志野・津田沼のパン店「グリドン」(習志野市谷津1)が9月9日で10周年を迎えた。
レーズンの天然酵母に小麦を10年継ぎ足し続けたものを使い、午前3時30分から7時間かけて作った食パン、コッペパン、総菜パンなどを販売する同店。開店時は行列ができることもあり、多くの地域の人々に利用されているが、店主・宮原敏さんの体調の都合で不定期営業することが多かった。今年に入りスタッフを雇うなどした結果、5月から週3日、決まった曜日に営業することが決まり、SNSなどで喜びの声が上がった。
店名「グリドン」の由来について、宮原さんは「どんぐりは、コロコロの歌にもあるように、かわいらしいだけではなく、守りたくなるようなキャラクター性があると感じていた。私のパンの師匠が『良いパン屋の店名は「ン」で終わる』と言っていたことがあり、どんぐりのままでは『ン』で終わらないので『グリドン』。何回も繰り返し唱えれば『どんぐり』に聞こえるので、この店名にした」と振り返る。
10周年を迎えたことについて、宮原さんは「10年間 1人で営業することが多かったが、入院をきっかけに今まで決して他人に触らせなかった天然酵母の世話を家族に頼んだり、スタッフにも助けてもらったりするなどして、一つ一つ問題をクリアしながら10周年を迎えることができた。最近は特に多くのお客さまに来ていただいて、感謝しかない。これからこの店をどれくらい続けていけるか分からないが、地域密着型のパン屋としてやっていきたい」と意気込みを見せる。
営業は火曜・水曜・金曜の11時~17時。