
八剣神社(習志野市鷺沼3)で3月1日、鷺沼地区の氏子(うじこ)の家々を回り、無病息災・悪霊退散を願う神事「剣」が行われた。
八剱神社祭礼「剣」は通称「剣まつり」と呼ばれ、鷺沼地区で毎年3月第1土曜日に行われており、1703年から300年以上続く伝統的行事。徳川幕府4代目の時代から行われている。
当日、身を清めた白装束の地元中学生8人が、長さ2メートルにもなる長剣を携えて剣士となり、御榊(おんさかき)を手にしたてんぐ面を先頭に、根神社から八剱神社に向かって練り歩いた。てんぐの持つ御榊が厄よけになることから、サカキの枝を目当てに地元の住民が沿道に集まった。
午前中には根神社で宮司・氏子総代により式典が行われ、八剱神社では宮司による祝詞奏上などの神事が営まれた。午後から夜にかけて、太鼓を前触れに鷺沼1丁目から5丁目まで氏子の家々を回り、家の中の悪霊や病魔が入ってこないよう厄よけが行われた。
神事終了後には八剱神社境内で子どもたちに振る舞い菓子が配られ、氏子の家々にはおはらいのためのお神酒と御神米を用意。
剣まつりを見にきていた習志野市在住の60代女性は「剣まつりは3月の決まった日に行われていて、雨の日でも丸一日、街を練り歩かなければいけない。今年は晴れて過ごしやすい天気で良かった。鷺沼で古くから伝わる祭りを若い人たちにも経験してもらえて、とてもうれしい」と話していた。