
大原神社(習志野市実籾1)で6月30日に行われる「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」を前に現在、境内に茅(ち)の輪が設置され、無病息災を願う参拝者でにぎわっている。
茅の輪とは、スサノオノミコトが備後国の蘇民将来(そみんしょうらい)に一夜の宿を借り、厚いもてなしを受けた礼にチガヤで作った輪を授けたという伝説がある神具。疫病を払いのける力があるため、蘇民将来の家族は栄えたともいわれている。以来、疫病がはやると「蘇民将来の子孫なり」と唱え、茅の輪を身に着けるようになったのが行事の由来。
現在では、疫病が流行しやすい夏前に、チガヤで編まれた直径数メートルの輪をくぐることで厄払いをする「夏越の祓」として全国の神社で行われており、大原神社でも毎年多くの人が訪れる。参拝者は「水無月(みなづき)の 夏越の祓する人は 千歳の命延ぶといふなり」と唱えながら、しきたりに従って4回、輪をくぐり、心身を清め厄払いする。
6月30日11時からは、夏越の大祓神事が執り行われる。当日は10時から窓口で整理券を配布し、先着30人ほどが昇殿参列できる。事前に人形や車形を窓口へ渡すこともできる(28日16時まで)。
参拝に来た齋藤玉枝さんは「茅の輪くぐりは、半年分のお清めのような感じで毎年足を運んでいる。大原神社の茅の輪くぐりは、毎回多くの人が訪れている」と話す。