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習志野市、企業・大学と組み「トラッキング現象」予兆検知の実用化研究

(左から) 東電PG藤村仁事業開発局長、廣瀬義嗣習志野消防長、宮本泰介習志野市長、静岡大学芳賀仁准教授、長岡技術科学大学杉田泰則准教授

(左から) 東電PG藤村仁事業開発局長、廣瀬義嗣習志野消防長、宮本泰介習志野市長、静岡大学芳賀仁准教授、長岡技術科学大学杉田泰則准教授

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 習志野市は6月7日、東京電力パワーグリッド(東京都千代田区 以下、東電PG)、静岡大学(静岡県静岡市)、長岡技術科学大学(新潟県長岡市)と「宅内IoT機器を活用した電気火災予兆検知の研究に関する協定」を習志野市消防本部で締結した。

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 同協定は、総務省消防庁の「令和5年度消防防災科学技術研究推進制度」に東電PGが研究代表機関として応募し採択を受けたもの。電気火災の一因とされる「トラッキング現象」を対象とした電気火災予兆検知技術の実用化が目的で、2023年6月~2025年の3月の間、習志野市をフィールドとして長期継続的なデータ収集を行い、電力データの活用による宅内電気火災予兆検知技術の実現に向け取り組んでいく。

 習志野市は過去に総務省の防災まちづくり大賞で複数の受賞経験があるなどの実績があることから東電PGがオファーし実現した。習志野市はフィールドの提供以外にも東電PGが実施するモニター募集や住民説明会の支援や電気火災の予防について、消防目線からアドバイスする予定。

 モニターは習志野市在住で事務所、商店、工場と併設していない住宅の50軒から選ぶ予定。東電PGがモニター住宅の分電盤の空きスペースに電力センサーを設置し、電力データを収集・分析し、技術検証を行う。静岡大学、長岡技術科学大学は、それぞれの学術的見地から東電PGにアドバイスする。

 協定締結について、宮本泰介習志野市長は「私も消防団員として9年間世話になり、その中で火災の現場もたくさん見てきたが、古い建物と新しい建物が混在する街で、古い建物から火災が発生するとまたたく間に全焼する、あるいはー酸化炭素などが出てすぐ死亡事故になってしまう。そうした傾向が本当に著しく、何か切り札的なものはないものかと考える中、このような形でトラッキング現象の予兆検知を高めることに習志野市が関われることを大変喜ばしく思う」とコメントした。

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