9月29日に閉店するイトーヨーカドー津田沼店(習志野市津田沼1)7階で現在、閉店までの歴史を振り返る年表や写真が展示されている。
1977(昭和52)年11月5日、イトーヨーカドーの74店舗目として、「ヨークショッピングスクエア津田沼」として開店した同店。当時は「西武津田沼ショッピングセンター」「丸井」「サンぺデック」など大型商業施設が多く出店し、「津田沼戦争」と呼ばれ、同店もその一翼を担っていた。
当時のイトーヨーカドー全店舗のうち最大店舗で、従来の店の2倍の売り場面積があり、地下に日本初のスナックプラザ「津田沼ファミリーワールド」も開業。アイスクリーム、アメリカ、和風、インド、イタリア、中華、焼き物などの8つのコーナーに分けられ、隣接する食品売り場で買い物をした主婦層が多く利用していた。1980~90年代には売上上位の常連店舗になり、全店舗で売り上げが1位だったこともある。当時は大勢の人が同店を訪れ、松田聖子さんが出演するイベントも開かれたという。
2002(平成14)年に大規模な改装を行い、家電量販店が入るなどテナントが増加したことにより直営売り場を減少。2009(平成21)年の改装後は閉店時間を23時から21時30分に変更。2024年5月、9月の閉館を発表した。
今回、郷土史家の明里さんとひぐち誠さんが中心となり同展示会を開催。当時の写真や「津田沼戦争」の年表を通して同点の歴史を振り返られるようになっている。写真は、船橋市協力の下展示しているほか、SNSで一般から同店の思い出を募集。集まった感想や感謝の声も展示する。中には「祖母が食材を買っている間は、お小遣いをもらって好きなものを買っていいことになっていて、夜ご飯への期待も相まって子ども心にとても楽しい時間だった」などの声もあった。
見どころについて、明里さんは「手作りの年表と皆さんからの思い出。メンバーのひぐち誠が、津田沼戦争に至る津田沼駅周辺の歴史を手描き年表でまとめた。展示を通して、懐かしさ、新しい発見、共感など様々な感情があると思う。老若男女問わず皆さんで楽しんでほしい」と観覧を呼びかける。
営業時間は10時~21時(2~6階は20時まで)。展示は9月29日19時の同店閉店まで。