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習志野の万屋「MICHIYA」、千葉県建築文化賞一般建築物の部入賞

万屋「MICHIYA」

万屋「MICHIYA」

 京成津田沼駅近くにある万(よろず)屋「MICHIYA(ミチヤ)」(習志野市津田沼5)の建物が3月10日、千葉県建築文化賞の一般建築物の部で入賞した。

万屋「MICHIYA」店内

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 「建築文化や居住環境に対する県民の意識の高揚と、うるおいと安らぎに満ちた快適なまちづくりを推進すること」を目的に、県が1994(平成6)年度に始めた同賞。「一般建築物の部」「住宅の部」の2部門を設け、選定した建築物を表彰する。32回目となる本年度は48点の応募があり、その中から8点の建築物が選ばれた。

 同店は152年前の1874(明治7)年に建てられた店で、現店主・吉野路子(みちこ)さんの実家でもある。2016(平成28)年に改修し、同年12月5日、「MICHIYA」としてオープンした。設計は建築家でNLデザイン設計室(柏市)主宰・丹羽修さん。店名の由来は「もともと『名なしの権兵衛』だったが、10年ほど前、小学生がたまたま私の名前に近い『ミチヤ』と名前を付けてくれて、店名にした」という。

 152年前、当初は米とまきを売る店だった。その後、時代の変化に伴い茶葉を販売したり、店も変化したりしながら商いを続けてきたという。約10年前、マンションに建て替える話もあったというが、鹿児島で藍染め・織物職人として活動していた吉野さんが店を継ぎ現在に至る。

 店を継いだ当時のことを、吉野さんは「店を継いでくれる予定の方はいたが、継げないことになった。そして、ほかに商いができる人がいなかった。『このままだとマンションになってしまう』、そう考えたときに、当時の私の仕事が職人だったこともあり、歴史や伝統、継続などを考えた。私以外、『(マンションになるのを)ストップ』と言える人がいない。守れるのは私だけだと思った」と振り返る。

 現在、店内には吉野さんとつながりがある職人の工芸品やセレクトした雑貨の数々を並べる。店内にある什器や照明は全て、代々継承してきたものだという。このほか、レンタルスペースやギャラリーもあり、敷地内の庭は撮影場所としても貸し出している。

 開業から10年を迎えた今年、今回の賞を受賞したことについて、吉野さんは「150年の先祖代々の歴史から見たら、まだ15分の1。この建物は、『あと100年持つ』と言われている。10年はたったけど、まだまだ。今回の受賞は、先祖代々が『頑張れ』と背中を押してくれたような、そんな気がする」と目を細める。

 営業時間は10時30分~19時(日曜は17時まで)。月曜定休。

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