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イトーヨーカドー津田沼店閉店 46年の思い出振り返り涙する利用客も

閉店当日のイトーヨーカドー津田沼店

閉店当日のイトーヨーカドー津田沼店

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 多くの周辺住民から親しまれてきたイトーヨーカドー津田沼店(習志野市津田沼1)が9月29日に閉店し、閉店を惜しむ多くの利用客が訪れた。

イトーヨーカドー津田沼店閉店 46年の思い出振り返り涙する利用客も

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 1977(昭和52)年に新京成線新津田沼駅直結の駅ビルに開店して以来、全国1位の売上高になったこともある同店。当時、JR津田沼駅を中心にパルコ、丸井、西友、ダイエーなどの商業施設が立て続けに開店し競争が盛んだったことから、通称「津田沼戦争」と呼ばれた時代の象徴的な商業施設でもある。

 近年では地下1階の食品売り場、1階からは医薬品・化粧品や婦人洋服店、家電量販店「ノジマ」、百円ショップ「ダイソー」、家具屋「ニトリ」などさまざまなテナントが並び、周辺住民からは日頃の買い物の場として利用されてきた。そのほか、習志野市内を中心とした中学、県内の高校の制服の採寸に訪れる親子、飲食店や7階のスペースで自習や休憩で利用する人など、多くの人に親しまれてきた。

 閉店の案内を受け、8月から習志野の歴史を語る会による1フロアの壁を使った展示会も行い、利用者からの多くのメッセージのほか、閉店までの歴史を振り返る写真や年表を展示した。「思い出募集」の企画も実施し、中には、以前イトーヨーカドー津田沼内にあったというゲームセンターへ転職したスタッフのエッセーも寄せられ、Xで反響を呼んだ。

 以前は屋上遊園地、画材店、レコード店などがあった時期もあり、SNSでは今はなき店に訪れた思い出や、「46年間お疲れさまでした」「寂しい」などの声が多く見られた。

 閉店当日に訪れた習志野市在住の女性は「スタッフの皆さんが優しい方ばかりだった。2階のブティックで大きいサイズがないと伝えたら、別店舗の在庫を探して見つけてくれたり、『買うかどうか分からない』と伝えても、入荷する度に電話をもらったりしていた。1階の化粧品店では、閉店する前に使っていた化粧品の番号を控えて、全国で買えるようにしてもらった」と話していた。「今日は何も買うつもりはなかったが、名残惜しくて、エコバックも持ってきていないのに、上の階ではワンピースを買って、地下のスーパーでも買い物した」とも。

 同店食品売り場で茶葉などを販売していた「茶茶 谷津本店」(谷津5)店主の金子正さんは「寂しすぎて、本当は閉店に立ち会いたくなかったほど。イトーヨーカドーではいろいろなイベントをさせていただき、地域活性につなげられた。感謝、感謝」と閉店を惜しむ。

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