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習志野・旧鴇田家住宅の屋根修繕へクラファン 300年の歴史を未来へ

旧鴇田家住宅

旧鴇田家住宅

 習志野市は10月1日、旧鴇田家住宅(習志野市実籾2)のかやぶき屋根の修繕に向けたクラウドファンディングを始めた。

窓からの景色 秋は紅葉が楽しめる

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 ふるさと納税の仕組みを活用し、目標額は200万円。約300年にわたり地域を見守ってきた文化財を未来につなぐとともに、市内外にその魅力を知ってもらうきっかけにしたい考え。

 実籾本郷公園内にある同住宅は、江戸時代に実籾村の名主の家として建てられた。1991(平成3)年まで住宅として使われ、同年、市へ寄贈。2000(平成12)年に現在地への移築復原を経て一般公開され、2005(平成17)年には千葉県指定有形文化財となった。地域の暮らしや歴史を今に伝える建物として親しまれている。

 特徴は、建物がL字形に折れ曲がる「曲屋(まがりや)」の造り。かつて東北地方に多く見られた形式で、南関東では珍しいという。来客を迎える玄関や座敷など、名主の格式を伝える部屋の構成も見どころ。土間やかまどなどからは、かつての暮らしの様子もうかがえる。

 公園の自然と一緒に楽しめる景観も魅力の一つ。春の花々や初夏の緑、秋の紅葉などに包まれたかやぶき屋根は、季節ごとに異なる表情を見せる。建物そのものに加え、公園から眺める風景も同住宅の魅力。

 移築復原から約四半世紀が過ぎ、屋根は経年劣化が進んでいる。2024年度には屋根の部材の一部が落下し、現在は立ち入り範囲を制限して公開するほか、一部の行事を中止している。今回募る200万円は修繕費全体ではなく、その一部に充てる。目標額に届かない場合も、寄付金は全額、事業に活用する。

 市教育委員会社会教育課文化財係の松本潤係長は「工事のための支援を募るとともに、クラウドファンディングを通じて、旧鴇田家住宅を改めて知ってもらいたい」と話す。「文化財の保存を身近に感じてもらい、これまで訪れたことのない人にも関心を持ってもらうことも、今回の取り組みの大きな狙い」とも。

 ふるさと納税を活用したのも、ポータルサイトを通じて市外へ広く情報を届けるため。寄付を入り口に住宅の歴史や特徴を知り、習志野を訪れるきっかけにつながることを期待する。

 同住宅の2025年度の来館者は約1万3200人だった。松本さんは「過去には年間2万人を超えた時期もあり、増減を繰り返しながら長期的には減少傾向にある。今回の情報発信を通じて同住宅の存在や魅力を伝え、再び多くの人が地域の歴史に触れる場所にしていきたい」と話す。

 寄付は2,000円から。市内外から受け付る。返礼品は市外在住者が対象。通常の返礼品の一部に加え、本事業限定で市のキャラクターのぬいぐるみマスコットを用意する。「ナラシド♪」「ソラシノ♪」は、それぞれ1万5,000円以上の寄付で各15個限定。「きらっと君」を加えた3点セットは4万5,000円以上で、5セット限定とする。

 マスコットは高さ約15センチで、習志野のキャラクターを身近に感じられる返礼品となっている。氏名の掲示に同意した寄付者は、改修後の施設の銘板と市ホームページに名前を掲載。文化財の保存に協力した人の思いを、形として残す。

 松本さんは「300年にわたって地域の歴史を見守ってきた大切な文化財。皆さんの協力をいただきながら、未来へつないでいきたい。市外の方にも習志野に足を運び、この貴重な文化財を見てほしい」と呼びかける。

 受け付けは「ふるさとチョイス」で12月29日まで。問い合わせは市社会教育課文化財係(TEL 047-453-9382)まで。

 ふるさと納税の制度に関する問い合わせは市経営デジタル課(TEL 047-453-9221)で受け付ける。