一般社団法人「伝統江戸前漁業を未来につなぐ会」が絵本「コノシロさんちのハルちゃん」を習志野市に寄贈したことに対し、習志野市は5月29日、市役所で代表理事の大野和彦さんらに感謝状を贈った。
習志野市から「伝統江戸前漁業を未来につなぐ会」代表理事へ感謝状を贈る
祖父の代から続く巻き網漁業を引き継いでいるという大野さん。寄贈された絵本は「子どもたちが地元で取れる魚を知り、習志野市に隣接する東京湾三番瀬の漁業を未来につなぐきっかけになれば」という思いからクラウドファンディングで支援を募り、完成させたもの。三番瀬に暮らすコノシロの「ハルちゃん」が海の中でいくつもの困難にぶつかりながら成長する姿が描かれている。
コノシロは年間2000トン前後もの水揚げがある魚で、全国の約40%を千葉県、そのうち92.5%を船橋市が占めるという。贈呈式で、大野さんは「コノシロは『逆出世魚』。価値が高いのは幼魚のうちで、成魚(コノシロ)になると『骨が気になる』と人の口に入らない。資源量が豊富なのにもったいないことで、少しでも市場に並ぶよう認知度を上げ、この漁業の橋渡しをしたい」と話した。
東京湾をはじめとした海洋環境の変化や海洋国家の日本の漁業が衰退する現状にも触れ、「親御さんや学校教育から、子どもたちには小さい頃から海の環境に親しんでほしい。海などの環境を守る大人に成長することを願い、この絵本が子どもたちの海洋教育の入り口になればうれしい」と呼びかけた。
習志野市では同書を、市内の保育所・幼稚園・小学校・図書館などの公共施設へ配架する予定。